拒否する人へ、伝える方法
今回は「拒否をする方に対しての伝える方法」という事で書いてみようと思います。
早速ですが、私のお店の利用者様で、「Nさん」という方がおられます。
Nさんは、なかなかの頑固者で、配達の時間が少しでも遅くなろうものなら、烈火のごとく怒ります。
お弁当以外にも、いくつかの「ケアサービス」が入っています。
そんなNさんの「サービス担当者会議」がひらかれました。
ケアマネさんが進行役となり、会議を進めていきますが、
もちろん話はスムーズにいきません。
何せ、Nさんは中々の頑固者ですから・・・。
Nさんは以前、「脳梗塞」を起こしていますので、再発する可能性もあります。
しかし、現状のままでは中で倒れた場合、部屋に入ることが出来ませんので、ケアマネさんは「キーボックス」の設置を提案しました。
すると、
結果は・・・?
ダラララララ~♪
ジャン!
「必要ない!!」
「・・・」
ですよね・・・(;^ω^)
私はNさんの、かたくなな表情をみて、「これは厳しいよね・・・」と感じました。
それでも、ケアマネさんは「何でキーボックスをつけたいのか」を丁寧に説明していきます。
しかし、「オレが持ってるんだから、必要ない!」と、理由にならない理由で跳ね返されてしまいます。
ケアマネさんは穏やかに対応し、また説明を繰り返していきます。
しばらく、そのようなやり取りが続いた後、
Nさんは説明できないイライラからか、だんだん表情がこわばってきます。
すると、さすがです。ケアマネさんは、やんわりと「これ以上勧めると、お話しできなくてしまうので」と言い、スッと別の議題に移りました。
私はその様子をみながら、「フ~、あぶない、あぶない、爆発寸前だったな」と思い、ヒヤヒヤでした。
そして、しばらく別の話をした後、再度「キーボックス」の話へ入ります。
表現を替えたりしながら、
説明をして行きます。
そのとき、ケアマネさんの雰囲気が一瞬変わりました。
「共感の呼吸」、
「二ノ型」、
「傾聴!!」
ズババー!!!
閃光と共に「必殺技」が繰り出されました。(ウソです)
ゆっくりと説明し、そして「うんうん」と言いながら
Nさんの話をしっかりと聴きます。
そんなやり取りがしばらく続き、
ついに、その時はやって来ました。
「わかったよ、じゃあ、好きにすればいい!」
Nさんは穏やかな口調でいいました。
会議室は、「長い冬が終わり、春の暖かさが訪れた」ような雰囲気に包まれました。
けっして強く否定せずに、常に気持ちに寄り添うような姿勢で、同じことを「言葉を替え」「タイミングをずらし」伝え続ける。
まさに「ネゴシエーター」、交渉人の「技」だと感じました。
日々、仕事をしていますと、手ごわいお客様に出会う事もありますが、私もこんな「傾聴」が出来るように努力をして行きたいと思います。
お見事です!
それでは、さよ~なら。