寄生獣

アマゾンの
プライムビデオで

寄生獣」を観たのですが
なかなか面白かったです。

ざっと、ストーリーを話すと、

どっかから
寄生虫がやってきて
人間に寄生します。

寄生された人間は
寄生生物となり

「人間を捕食する」
という本能に従って
人間を襲います。

そんな状況のなか

失敗して
右手にしか寄生できず

「人間」と「寄生生物」の
中間くらいの状態が
出来上がってしまう。

それが、この映画の
主人公「新一」と
「ミギー」です。

本来は脳に
寄生するのですが、
失敗したため

右手以外は普通の人間で
右手だけ「寄生生物」に
なっています。

そして、
「寄生生物」vs
「新一&ミギー」

といった形でストーリーが
進んでいくのですが

話が進むにつれて

「もしかすると、
寄生生物は
地球の生態系を
守ろうとする存在?」

という事が
紐解かれて行きます。

人間はどんどん増え続け
人間以外の生物を食べまくり
地球にゴミや毒を出し続ける。

「もう止めないと!」
という強い危機感から

地球自身が寄生虫を
放ったものかもせれません。

化け物と戦う
ストーリーかと思いきや

かなり、
人間のエゴの部分に
語りかけてくる話です。

映画の冒頭に
ナレーションが入るのですが

地球上の誰かが
ふと思った

人間の数が
半分になったら

いくつの森が
焼かれずにすむだろうか

地球上の誰かが
ふと思った

人間の数が
100分の1になったら

たれ流される毒も
100分の1になるのだろうか…

誰かがふと思った
生物(みんな)の
未来を守らねば…



この「誰かが」というのも
考えさせられます。

自滅を危惧した
人間自身なのか

地球自身の
意思を指しているのか。


そして、
映画の終盤でも、

ボス的キャラである
広川市長が

次のような
発言をします。

人間一種の反映よりも
生物全体を考える。

そうしてこそ
万物の霊長だ。

これ以上の正義が
何処にあるか!

人間に寄生し
生物全体のバランスを
保つ役割を担う
我々から比べれば

人間どもこそ
地球を蝕む寄生虫!

いや・・・、

寄生獣か!



ここで、
この映画のタイトルである
寄生獣」とは、

人間の事を指している
という事がわかります。

そして、
この寄生生物の
ボス的存在の
広川という人物

実は人間だったのです。

寄生生物の場合
ただ本能に従って
人間を食している
わけですが

広川の場合は
そうではありません。

人間の視点から見て
地球を守る為、
全生物を守る為

増えすぎた人間の数を
減らさなければと
考えたのです。

そしてその為に
寄生生物と手を組んで
組織化をして行ったのです。

地球の生態系の
抜本的な改革を行おうと
していたのでしょうか。

激しい思想に見えますが、

革命はいつの時代も、
それまでの常識が壊されて、

新しい仕組みの中で
出来上がってきました。

それを考えると、
さほどおかしな考えでも
無いのかもしれません。


映画の中で
ミギーと新一とで
こんな会話があります。

人の命は尊いんだ!
と言う新一に対して

ミギーは答えます。
新一、
悪魔というのを
本で調べたが・・・、

一番それに近い生物は
やはり人間だと思うぞ。

人間は
あらゆる種類の生物を
殺し、食っているが

私の『仲間』達が食うのは
ほんの1〜2種類だ。
質素なものさ

如何に私たちの考え方が
人間中心が当たり前」に
なっているのかを
突き付けられる返しです。


地球全体からの
目線で見ると

人間ほど
好き放題やっている
生物はいません。

昨今ではSDGsなどと
叫ばれていますが

地球があってこその
私たちですので、

「環境問題」

少し真剣に考えなければ
と思いました。



それでは、さよ~なら。