以前、温泉旅行に
行った時の出来事ですが、
泊まった次の日に
旅館の店主から
良い景色が見える○○へ
「無料」で連れていってあげる
といわれて、
帰るまでに時間もあったので
お願いする事にしました。
「良い景色」を観終わって
「さあ帰ろうか」と、
マイクロバスに乗り
待っていたら、
突然、中年の夫婦が
バスに乗り込んできました。
といった感じで
名産のフルーツの話と
ワインについての話を
続けていきます。
その間、奥さんは
買われた方、みなさん
「飲みやすさに」驚かれるんですよ♪
とか、
絶妙なタイミングで
「合の手」を入れています。
そんなこんなしてるうちに
話はクライマックスに
突入していき、
で、みなさん
普段はこのワイン
4500円で販売させて
頂いています。
でも、せっかく遠くから
来て頂いている皆さんに
定価で売ることはできません。
何故なら、
このワインを持って帰って
お家で楽しんでいただきたいからです。
そして、
旅の思い出話などしながら
また、○○に行ってみようか
そんな風に思って頂けたら
って思います。
だから、今回
特別です!
2500円!
すると、奥さんが
え!2500円?
4500円が、2500円?
すごい!
すると車内は? というと、
「・・・」
突然飛び込んできた
この寸劇に、
まだ、テンションが
付いて行くことができず
みんな、戸惑ってしまい
シ~ン・・・、と
静まり返っています。
御主人は
この固まった空気を
打開するため、
ん~、よし
もうこうなったら
2000・・・、
いや、1800、うん!
1800円で出しちゃいます!!
え!ちょっと、アンタ~!!
御主人は この勝負どころで
これでもかの「ドヤ顔!」
奥さんは、オロオロしながら
御主人と 我々の顔を
交互にキョロキョロと見てきます。
「・・・」
「・・・」
そして、やがて
沈黙に耐え切れず、1人が
あ、じゃ・・・、
じゃあ、1本ください。
車内に安堵の空気が流れます。
すると、
1500円なら買う! 1500円!
と声が上がる。
御主人は、
少し困ったように
考える素振りをみせ、
その声に応えます。
「え~い、よし、もういい、
今日は特別の特別だ!」
「1500円だ! 1500円!」
「アンタ~~!!」
ここで車内は盛り上がり
大勢の人がワインを
購入していきました。
最初に1800円で買った人も
1500円にして貰い、
みやげ屋の夫婦の寸劇は
無事に終了し、
私たちは帰路に
ついたのでした。
はっきり言って
この夫婦漫才の
インパクトが強すぎて
「良い景色」は
一切記憶に残っていません💦
あの寸劇、他にもいろいろな
バリエーションがあるのだろうか?
めちゃくちゃ
興味が湧いてきます。
もしかしたら
「温泉」や「料理」や「景色」は
どうでもよくて、
「あの寸劇、もう一度
味わいに行くかぁ」
ってリピーターが一定数
いるかもしれない。
何年たっても
この様に思い出話に
出てくるというのは
やはり、それだけ
インパクトがあったからに
他ならない
みやげ屋の商人魂
感服しました。
私も見習って、魂を込めて
働こうと思います。
それでは、さよ~なら。
あぁ、突然すいません、
私、そこのおみやげ屋を
やってるものです。
ここに来て頂いてる、みなさんに
お話させて頂いてるんですが、
実はここは○○が名産でして、
それを使って作ったワインが
コレです!