お礼がありがた迷惑な話

お弁当をお届けにいった時に

」に刺されることが
よくあります。

呼鈴を押した後に

玄関前の生い茂った草木に

生息しているたちと
対峙することになるのです。

ウチのお客様は
高齢者が多いので

出てくるのに時間がかかる。

その間、蚊との攻防は続くのです。

まぁ、

コッチはやられても
痒くなるくらいだけども

向こうにしてみれば、

生きていくために
人間の血が必要なのです。

生きるか死ぬかの戦いなのだ。


そんな彼らを
ジッと見ていてみると、

確かに並々ならぬ
覚悟のようなものが
伝わってくる。

耳を澄ませてみれば、
プ~ンという羽音の裏で

彼らの心の訴えが
聞こえてくる気がします。

多分、

こんなことを
言っていると思います。


玄関前の蚊

アンタに恨みはないけど、
ちょっと血を吸わせてもらうよ

じゃないと、
コッチが死んでしまうからね。

でも、100㏄、200㏄くれと
言ってるわけじゃないよ。

ほんの少しでいいんだ。

それで、ボクは生きていける。

そして、プラスαで

あと、ほんの少しだけ
血をわけてくれるだけでいい。

ボクの妻と子供たちが
腹を空かせて待っているんだ。

だから、わるいね。

でもね、

タダで君の血を貰って
いくわけじゃないよ。

この、かゆくなるエキス
お礼に置いておくから。

イヤ、何も言わないで!
そのくらいのことは心得ているよ。

かゆくなって、
ポリポリ掻くと気持ちいからね♪
遠慮しないで使ってよ (^_^)/

な~に、
礼には及ばないって!
お互い様だから (^_-)-☆




と、こんな感じで。


そんな風に想像すると、

ほんの少しだけ
情が湧いてきます。


でも、

やっぱり、

お礼のエキスはイヤなので、

申し訳ないのですが、

腕に止まっていたら
叩いてしまうかも
しれません。

ごめんなさい。

でも、

血だけ吸って、
お礼のエキスは置いていかない

という事にしてくれるのなら、

今後の対応は
検討してもいいと

考えています。


それでは、さよ~なら!